不発弾が市民を殺傷しているクラスター爆弾についてブラウン英首相が21日、「見直し」を指示したことは、事実上の「全面禁止」へと流れを加速している軍縮交渉「オスロ・プロセス」に、英首相がいち早く対応したことを意味する。英国は不発弾の比較的多い爆弾を維持しようとする日本などに同調していたが、少数派に転落したため孤立を回避しようとした模様だ。
08年中のクラスター爆弾禁止条約締結を目指す「オスロ・プロセス」がアイルランド・ダブリンで30日まで開いている会議では、条約案について詰めの交渉を進めている。
クラスター爆弾が従来、数百個の子爆弾をまきちらし、不発弾が無差別に市民を殺傷していたのと異なり、それぞれの子爆弾が目標を識別して爆破する「最新型」の扱いが焦点になっている。
これまでの会議では、英国は一部の例外を除いて禁止する「部分禁止派」として独仏などと足並みをそろえてきた。しかし、独仏は「最新型」を例外とする方向を強めた。一方、すべての爆弾を禁止することを求める「全面禁止派」を引っ張ってきたノルウェーも、「最新型だけを例外にする」という線で、独仏と妥協しつつあり、「最新型を例外に」が多数派になっている。
英国は今回、「最新型」よりも幅広い例外を認めるよう求めた。このため、「最新型」よりも不発率が高い「改良型」なども例外にするよう主張する日本、フィンランドなど数カ国とともに、協議の場で孤立する場面が目立っていた。
同じ欧州連合(EU)の独仏に「おいてけぼり」にされた形の英国は危機感を強め、首相の「指示」につながったようだ。
ただ、交渉筋によると、英国は禁止対象に関する21日の非公式協議ではまだ従来通りの方針を繰り返している。首相の指示が現場に反映されるには会議の最終日までまだ時間はかかりそうだ。この交渉筋は「数日中に最新型だけが例外という姿勢に転じる」との見通しを示す。
英国の非政府組織(NGO)「ランドマインアクションUK」のサイモン・コンウェイ代表は21日、「全廃につながる非常に前向きな動き」と歓迎した。

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